川村家住宅(2003年04月)
川村家住宅
改修
長野県佐久市
竣工:2003年4月
床面積:365.73平方メートル
構造・階数:木造2階建
古民家の再生・活用
この計画は、築160年の貴重な歴史的建物を保存しつつ、
再生・活用していくためのものです。
床下の湿気やシロアリによる傷み、建物のゆがみを手当てし、
旧来の建物形態へ近づけることに重点がおかれました。
工事に先立つ2000年に協力者である関東学院大学黒田研究室による建設年代の特定、
続く2001年に同大学肘黒研究室による再生・修復に対する基本方向が検討されました。
それまで管理人室として転用されていた部分は、仕上げ・下地とも撤去され、
当初は見ることができたはずの2階の床組みや吹き抜け部の小屋組が
復活しました。
また、将来の多目的利用を考慮した照明計画がなされています。
調査活動と平行して、地域の活性化の拠点施設として使う目的で、
まちづくりの市民団体の立ち上げをサポートしました。
改修後の2004年10月には、所有者の血縁である
世界的な彫刻家「川村吾蔵」の作品展が開催され、
古民家を核として始まった地域活性化が、4年の歳月を経てやっと実を結びました。
曳屋の様子と地域活性化に向けての地元ミーティング
設計協力:楢原幹基、黒田泰介(関東学院大学黒田研究室)、丸橋森雄