サービス付き高齢者向け住宅「萩まち荘」(2014年02月)
サービス付き高齢者向け住宅「萩まち荘」
新築
所在地:群馬県前橋市昭和町
竣工:2013年12月
床面積:996.26平方メートル
構造:木造枠組壁工法2階建て
中学校区をサービスの対象とした高齢者向け住宅
設計に加え、地域計画を業務としている麦工房では、実際に地元自治会、地域づくり協議会、生涯学習活動、公民館運営など地域に密着した活動を続けてきました。
前橋でも古くからの住宅地であるこの地域は、高齢化も深刻で、そのひとつの対策として、今回の建物は位置づけられています。
年をとり、介護が必要になっても、住み慣れた地域で近隣との接点をもちながら、安心して生活できることが多くの人の望みです。
サービス付き高齢者向け住宅「萩まち荘」は、ご自宅での介護が難しくなった方や日常生活に不安を感じられている方が、今まで通りの近所づきあいをしながら、安心して生活できるように介護サービスを付帯させた高齢者向け住宅です。
地元自治会や老人会、民生委員とのつながりで、さまざまなボランティア活動が行われたり、納涼祭や除夜祭・初詣等の町内行事にも参加するなど、地域資源を有効に活用しています。
また、24時間の介護スタッフが常駐しています。 日勤帯は、看護師を配置しておりますし、往診に加え緊急対応も可能な協力医療機関とも提携しています。
「萩まち荘」は、28室の個室、食堂・居間や浴室などの共有室、訪問介護事業所で構成された木造2階建て、1000㎡の建物です。また、エレベーターや非常警報設備、スプリンクラー設備など安全面も十分に配慮されています。
「萩まち荘」に併設された訪問介護事業所「萩まち荘ヘルパーステーション」では、地域のお年寄りへの介護サービスも行いうことで、高齢者住宅から地域に至るまでシームレスなサービスを行っています。
今年4月からは隣接地に、萩まち荘デイサービスセンターがオープンし、「萩まち荘」の入居者のほか、地域のお年寄りも対象にした通所介護事業が行われます。
風除室(左)と玄関ホール(右)の様子です。風除室内の真鍮の館名板には、書家の植原豊秋先生に書いていただいた「萩まち荘」のロゴがあります。
左の写真は玄関ホールから受付を見た様子です。
ホールからラウンジに入りますが、ラウンジの一角には喫茶コーナーがあります。車いすで使えるキッチンや畳を敷いた部分があります。
ラウンジは食堂や居間として使えいます。床暖房の入った木のぬくもりのある部屋になっています。特注のテーブルや東京のショールームをくまなく歩いて探した座り心地の良い椅子などインテリアにこだわりました。
共有のトイレと浴室前の脱衣室です。服を脱いだり、薄着になったりする場所にあっては、ヒートショックを起こさないように床暖房が入っています。
浴室はあまり介助を必要としない個浴と車いすの方でも安心して入浴できる機械浴槽が設置されています。これらの部屋も床暖房の入った快適な部屋になっています。
居室は18㎡(11畳程度)のコンパクトな部屋ですが、トイレ、3モーターベッド、洗面器、ACのほか収納も完備しています。
窓側を見た様子です。
2階のエレベーターホールと談話室の様子です。介護施設ではなく、あくまでも住宅としてのデザインが追求されています。
2階の廊下は吹き抜けになっています。吹き抜け上部には大きな照明器具が設置され、楽しい廊下になりました。上部の排煙用の窓は夏季には通気用としても利用できます。
サービス付き高齢者向け住宅は10室に1つの割合でユニットバスを設けることになっています。それぞれのユニットバスは少しづつデザインを変えてあります。
隣接するデザインスタジオ麦工房の一部は、改修されデイサービスセンターになります。
「萩まち荘」と一体となった福祉コンプレックスが4月から稼動します。
4月オープンの準備が進むデイサービスセンターの様子です。
改めてご紹介いたします。