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麦工房ブログ

2011年08月 アーカイブ

市街地では延焼の恐れのある範囲の外壁には
準防火性能を持たせることが建築基準法で決められています。

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準防火性能のある既製のサイディングを張る方法もありますが、
シャープな外観を追求したこの住宅では、ガルバリューム鋼板の波板で仕上げることになり、
鋼板の下地に防水プラスターボードを張って防火性能を確保しています。

ツーバイの場合、外壁の構造用合板の上に透湿防水紙を張って終わりなのですが
防水プラスターボードの上にも透湿防水紙を施工しています。
そのため、防水紙を2重張りにすることで防水性能の向上が図られました。

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建物の内部では断熱材が施工されています。
写真は25畳のリビングダイニングです。



紅雲町の家では、お施主様と一緒に防蟻処理を行いました。

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防蟻剤は薬局で眼科用剤として市販されているホウ酸を
お湯で溶かしたものを使います。

シロアリは、蟻ではなく、生態としてはゴキブリに近いため
ゴキブリ駆除によく使われるホウ酸団子と原理は同じです。

ホウ酸がついた木材を食べたシロアリの体内には
ホウ酸が蓄積され有害物質になり死に至ります。
人体の場合は、体外に尿とともに排出されます。

日本薬局方を読みますと、手などに大きな傷がなければ
体に吸収される心配はありません。
北米では昔から防蟻用に使われてきた薬剤です。

安全な薬品なので、家族でイベントのようにして作業しています。

深夜電力を利用し床下のコンクリートを蓄熱するこの家の場合、
床下で温められた空気が室内に循環します。
そのため、特に防蟻剤の選択には注意を払う必要があります。

また、ホウ酸は防カビ効果もあることも特筆できると思います。

麦工房で設計した建物は、全てホウ酸を使用していますが
追跡調査の結果、シロアリが発生した建物は
1軒もありません。



3年前に私たちが設計した住宅(SSMY)に久しぶりにお伺いしたところ
空き地だった隣地には、道に沿って数軒の住宅が新築されていました。

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手前の建物が私たちの設計した家です。
並んで建っている住宅は、それぞれ別のハウスメーカーの家です。
さながら住宅展示場のような町並みになっています。
他の住宅も駐車スペースを同じようにつくっているため
外壁の位置がそろっています。

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南側から見た様子です。
手前の白い建物が私たちが設計した家です。
他のメーカーハウスに比べ、シンプルでモダンな家になっています。

お施主様に周辺に建物がたくさん建った印象をお聞きしたところ、
「自分たちのためだけに設計された家の良さを再認識した」とおっしゃっていました。
喜んでお住まいいただき、とても有難く思っています。

作品集SSMY